「ソロモンの偽証」
宮部みゆきのベストセラー小説の中でも最高傑作といわれるミステリー「ソロモンの偽証」の映画化作品。
公開前に2部作の前篇と後篇を一気に見られるというプレミア上映会があったんですが、こういう企画は大歓迎。
「進撃の巨人」みたいに2部作にする必要性がない作品だってそのまま一気に見られるなら足を運びたくなりますが、
前篇の出来があまりに悪ければわざわざ別の日に時間を作ってまで後篇を見る気になれないもんね。
後篇見に行かなかったです
ある中学校で起きた不可解な生徒死亡事件と、その真相を暴こうする女子生徒が開く学校内裁判の行方を追い掛けるというのがこの作品の大まかな全体像。
前篇の圧倒的なディティールは胸を鷲掴みにしてそのまま釘付けにする破壊力があるから、息つく暇なく続くミステリーの緊迫感とある意味ホラー的な恐怖のピリピリ感がたまりませんでした。
後篇は一転して涙ナミダのヒューマンドラマで、学校内裁判を通して次々と明らかになっていく事件に隠れてた真実と浮き彫りになる心の深い闇に息もできなくなるほど強烈なカウンターパンチの連続&号泣。
ショッキングで救いがない…それでいて勇気と希望にあふれていて、2作合わせて5時間、
とても重厚で素晴らしい作品でした。
「早く続きが見たい」度MAXになるのは確実なタイミングで前篇は終わるんだけど、
そのあざとい手法だけが映画興行の算盤勘定がミエミエすぎてちょっと残念。
松竹配給だから必死になるのもわかるんだけどね。
これが東宝ならもっとライトな仕上がりになるだろうから、
それはそれで松竹の重厚感ある味わいがなくなっちゃう気がするだけに、
そのギリギリのラインで攻めてほしかった。
だって、あそこで終わったら後篇を見ないわけにはいかない…そんな感じだもんなー。
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