「幸せになるためのイタリア語講座」
レンドフェリーチェ!
新米牧師のアンドレアスは妻を亡くしたばかりで生きる気力を失った。
ホテルマンのヨーゲンは性的不能のコンプレックスで恋に臆病。
元サッカー選手のフィンは気が短くて口も悪いせいでリストラの危機。
美容師のカーレンはわがままな母の看病に振り回されてばかり。
パン屋の店員のオリンピアは不器用で何をやってもうまくいかない。
ウェイトレスのジュリアはイタリア人でまわりに友達がいない。
仕事とか恋愛とか家族関係に何かしらの悩みを抱えてるせいで毎日をうつむき気味に生きてる6人の男女が初冬のコペンハーゲン近郊のとある街にあるイタリア語の講座を通して、それぞれの人生の幸せを見つけるという群像劇なんですが、みんなそれぞれがどこかで繋がっていて、その出会いをキッカケに人生に前向きになるというのは見ていて清々しい気分でした。
フェリシア!
そもそも欠点とか短所は誰にでもひとつやふたつありますが、
この作品の6人の男女はそれぞれに抱えてる欠点、短所のせいで、
自分の人生は何もかもすべてが悪い方向にしか向かってないと勝手に思い込んでるから、
人生を楽しむどころではありません。。
自分が世界で一番不幸とさえ感じてるかもしれない。
でも、それはマイナス思考がもたらす被害妄想で、
ひとつのキッカケ、マイナスからプラス思考に切り替えるだけで、
実は世界で一番幸せ者にもなれるんですよね。
とくにオリンピアは不器用な性格故に仕事ではドジしてばかりでクビの連続。
そんな自分が大嫌いなんだけど、どうにもならない毎日。
でも、新米牧師で紳士的なアンドレアスと出会ってから、
「こんな自分でもいいんだ」
と自己肯定できるようになったことで、
自己否定し続けていた彼女の目の前がパっと明るくなるんです。
そう、人生とはつまり、気の持ちよう。
自己否定すればするほど社会全体まで否定するようになって、
それでは楽しくないし、そんな人生からは生きる意味だって見出せないでしょう。
人生は生き抜くことに価値がある
たとえ今がどんなに不遇であっても
生きてさえいればオリンピアのように前向きになれるかもしれないわけで、
変わり映えのない毎日の中にも何かしら新しい可能性があるかもしれません。
そんなことを教えられるエンディングでした。
どんなに生きにくい社会であっても、
明日はきっと今日よりもほんの少しはマシなはずと信じて生きていたら、
そのうちほんとにハッピーが訪れる…。
僕はそう思いたいし、そう信じたい。
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